実証実験内容
・ウェアラブルカメラを用いることで、指導を受ける若手医師の視点を上級医が共有でき、適切な指導が行えます。
・診療対象となる患者さんは、指導医のアドバイスを受けた対面する医師の診療を受けます(D to D to P型オンライン診療)。
・院内サーバーを使用してインターネットを経由しないことから個人情報漏洩の懸念がなく安全です。
・ネットワークセキュリティガイドラインに基づいて個別の通信経路をもうけた県立丹波医療センターとも遅延なく接続して専門医指導・専門診療の提供を行えます。
・すべてのシステムは極めて安価に整備でき、今後の汎用性が期待できます
運用実績
大学内カンファレンス
カメラ装着映像(左上)、診療端末カメラ視点(右上、右下)、共有カルテ画面(下)を用いて、複数個所で密になることなく診療カンファレンスを行っています。院内サーバーによるWEB会議なので、各カメラ視点は診療情報端末を延長したものとみなせるため、個人情報漏洩の懸念はありません。
大学内外来診療支援
ウェアラブルカメラを装着した外来医の視点(右画面)が診察室の患者さんをとらえており、その風景および会話内容を別室にいる指導医(左画面、手前)が確認し、指導や意見交換をしています <患者さんからは個別同意をいただいております>。患者さんに指導医の姿は見えず、声も聞こえません。若手医師は安心して専門診療に臨め、同時に指導をうけることができます。
県立丹波医療センターとの接続実験
県立丹波医療センターと神戸大学病院間で暗号化された安全な接続環境を設立し、KUMEX会議で接続。丹波医療センター病棟内でウェアラブルカメラを装着した診療医の一人称視点(右)を神戸大学病院の指導医(左)が共有し、指示を与えます。遠隔地に出向かずして専門診療を必要とする患者さんの治療方針決定に参加できます<患者さんからは個別同意をいただいております>。